いつもの角を曲がって、
いつものように顔をあげたら…
わ〜!先生のお宅の紅葉が…!
別の季節にはこんなに
鮮やかな緑の葉が…
今は美しい錦のよう。
一年にたった一度、
十二月だけの紅錦に。
「帰去来」
官を辞して、田舎へ帰ること。
お茶の先生は、
「この世に生まれてきた、
と思ったら、
もうあの世(ふるさと)に帰る。
人生80年なんてほんの一瞬、
ということね」と…。
ちなみに魯山人のお茶碗は、
「本当はお稽古なんかに
使っちゃいけないと、皆さんには
叱られるんだけれども…」
とのことでした。
先生…私も、そう思います!
でも、使わせていただいちゃいました。
今でも茶筅の先のお濃茶の
感覚を思い出せるほど、
いつにも増して、丁寧に
お茶を点てました。
この日、強い風が吹いて、
紅葉はほとんど落ちてしまった
そうです。
まさに「帰去来」ですね。
そして、帰去来だからこそ、
一期一会のお茶なのですね。
先生、今年もたいへんお世話に
なりました。
ありがとうございました。
来年もどうぞ、
よろしくお願い致します。