10月の終わり、
長野県の小布施町を旅してきました。
長野駅から、私鉄で約30分。
歩き始めると、どこを切り取っても
「ほっ」としてしまうような美しい風景が
そこここに…
東京に帰ってからも、
その風景を思い出すだけで、
しっとりした気持ちになります。
台風であいにくのお天気だったんだけど、
だから余計に良かったのかな。
ひっきりなしの雨音の合間に、
心の「こだま」が返ってくるような…
そんな静かな時間でした。
町から少し山あいに向かえば…
古刹(こさつ)、浄光寺
古刹って…それだけでもクラクラしちゃう
いい響きだけど
浄光寺は、まさに「古刹そのもの」で、
素朴なのに、なんとも言えない重厚なオーラが
ありました。
創建は奈良時代。
坂上田村麿が改築して、
その後、室町時代に今の姿になったんだとか。
浄光寺からは山のふもとをたどる
せせらぎ緑道へ
ほ…
旅だ、旅をしているんだなぁ
お江戸の画狂人、
葛飾北斎は、83歳のときから
この小布施を何度も訪れては、
肉筆画を精力的に描いたのだそうです。
もっとも、それだけ頻繁に訪れたのは、
小布施の町の魅力はもちろんですが、
この町に、芸術家を招き、丁寧にもてなす
町の有力者、高井鴻山という文化人が
住んでいたから。
だからなんでしょうね、
文化の香りがそこここに…
(北斎の描いた、「孔雀」の天井画が残る岩松院)
天井画は、色があまりにも鮮やかで驚きました。
それにしても、
信州の山あいの小さな町に、
北斎の「肉筆画」が、お寺の天井画として
残っているなんて…
とにかく、文化を愛し、
守ろうとした人たちが住み、
何年もかけて丁寧に町を作りあげて
きたのが、とてもよくわかる町、
それが小布施でした。
今回、私は、
しめきりとしめきりに挟まれて、
結構ギリギリで行けたような
旅だったんですが、
夢みたいにのんびりできて、ほんと幸せだったなぁ。
だってね、小布施には、
文化や古刹だけじゃなく、
もう一つ、すんごいお楽しみがあって…
それが
(^▽^) 栗!!
栗も、りんごも、お蕎麦も、おいしいものばかりっ(≧▽≦)ノ
栗のわっぱ飯に、老舗の栗の和菓子、
てんぷらにお蕎麦、
フルーツ、何故かフォアグラまで…
先ほど、しっとりとした静かな旅ができたと
書きましたが、
食べるときだけは、そこはそれ、
朋友と共にキャーキャー言いながら
食べ尽くしました。
おいしいものがあって、文化があったら…
小さい町は最強ですね。
でも、何と言っても印象的だったのは、
小布施の町の人たちが、
みなさん、優しかったこと。
穏やかで、とても良いお顔をして、
丁寧にお仕事されていました。
長野に近いこともあり、善光寺から
立ち寄られる観光客も多いので、
もっと客を急かしたり、呼び込みをしたり…
といった風景もありそうなものを、
そんなことは一切なく、
この小さな町を愛し、
人をおもてなしすることに
矜持を持っていらっしゃる方たちなんだなと。
ありがとう。小布施町!
ステキでした。
みなさま、もし機会があれば、
小さな旅の候補地として、小布施は
とってもおすすめです。
ぜひ足を伸ばしてみてください。
↓
小布施を楽しむ 信州小布施 案内図録 小布施日和|小布施文化観光協会