いやな夢を見たら、ありがとうのお話

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みなさんは夢をよく見ますか?

 

私は夢を、毎日見ます。

 

おそらく一晩のうちに、何回も見ます。

ものすごくカラフルで、

そして起きた瞬間に見ている夢は、

ほとんどが、うわ〜っとなる夢ばかりです。

 

以前、心理学の本に

「夢は起きたときに

  『うわ〜っ、夢でよかった!』と

 思うために見るものなんですよ」

と書いてあるのを読んで、

そっか、私だけじゃないんだと

ホッとしたのですが…

 

それにしちゃ、ほんとによく見る…

 

そして、懲りずに「うわ〜っ」っと

起きるんです。

 

印象的だったものは、

できる限りメモしています。

 

内容は、ほぼ、

追いかけられている夢か、

誰かに呆れられたり、

白い目で見られたりする夢。

 

テストなら落第する夢だし、

しめきりの夢なら、ヤバイヨヤバイヨと

お腹の底が冷えるような思いにかられ、

いやな汗を流しながら、

残りの日数を数えて、乗り切れるかどうか

必死に計算している夢。

ゾンビの夢なら、見つからないように

逃げている夢。

 

直前に映画を見たり、

小説を読んで寝るときは

もれなく、そのストーリーが

何パーセントか盛り込まれます。

 

美しい風景も出てきます。

 

大きな透明の美しい滝の前を通ったり、

セレブなビルの屋上庭園を散歩したり、

虹色の倉庫で透明なUFOの横に立ったり、

大きな夕日に照らされたり…

 

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すごいなー、絶景だなーと思う景色は

出てくるんだけど、

夢としての脈絡はなく、逆に

美しい風景の中をなんでゾンビに

追っかけられてんのよ!という感じ。

 

良い夢見たなあと思うのは、

そうだなあ、年に3回くらいでしょうか。

 

 で、その良い夢ってどんなのかと言えば、

 

たとえば、

今は亡き母が、以前と変わらず元気で、

私のそばでのんびりとくつろいでいて、

テレビなんか見てる。

 

私はもう、それだけで何故だか

めったやたらと

嬉しくてたまらない。

 

でも…しばらくすると、その嬉しさが

「あれっ?」という、

いやな予感の元になってくる。

 

「あれっ? なんで私嬉しいんだろう?

 普通のはずなのに、なんで?

 (ここで不安MAX)

 ちょっと、やだ、どうしよう…。

 ねえ、ママ、どこにも行かないよね!

 ねえ? ね?」

母の服を引っ張って、

離すまいとする。

 

 

そこで、

ハッと目が覚めて

「あ!これは夢? 現実? どっち?

 向こうの部屋にサチボンはいる?」

 

としばらく考え、

やがて現実を思い出して

 

「ああ…やっぱり夢だった。

 母は死んでしまったんだもんね。

 もう5年も前に」

 

と思い出して、ガックリする。

 

なんだ、いい夢でも悪い夢でも、結局

ガックリしてるんですね(笑)

 

でも、夢でも会えて、よかった…。

 

やっぱり、

夢でもいいから、会いたいんです。

 

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でも、そんな良い夢は回数が少なくて、

いつもはほとんどが、

ジェットコースターに

乗っているような夢ばかり。

 

何故だろう?

夢ってなんなの?

 

 

そこで、本を読みました。

 

こころと脳の対話 (新潮文庫)

こころと脳の対話 (新潮文庫)

 

 

河合隼雄先生曰く、

 

河合:生命体というものは、内部でいろいろな葛藤があるんですね。わかりやすくいうと、僕らが生きているということ自体、ものすごく無理をしているわけでしょう。それを、無理しているだけではもたないから、寝たときに調整するわけです、全体性の中に。だから、夢を見るということ自体が、ものすごい大事なことなんですね。それは一種の調整作用みたいなもの。だから夢を見ること自体、癒す力を持っていると思いますね。(24ページ)

 

なるほど、私たちは、現実の世界では、

知らず知らずに、結構、

無理をしているんですね。

 

夢はその無理をしたことへの調整作用。

そして、夢は癒し、と。

 

で、私は思いました。

「こんな本を読んだあと、

 次に見る夢ってなんだろう?

 分析してみよう。楽しみだな〜!」

 

ワクワクしながら寝ました。

 

そして見た夢は…

 

20年くらい前に悩んでいた

「恋愛」の夢。

 

それも、

すでに何度も見た、お馴染みの

夢でした。

 

そのころ付き合っていた彼は、

大好きな人で、

とても素晴らしい人だったのですが、

どうしても、一緒の未来が

見られなかった人でした。

 

今になって思うと、

その現状を、

ありのままを受け止めるには、

まだ若かったし、無理だった

と納得しているのですが、

 

夢の中では、何故か、当時の

水を浴びせられたような気持ちになる

つらさが戻ってくるようなシーン設定が

続いていて、

すごく悲しい気持ちになるのです。

 

その日も、

「ああ、またか…。またこのループが

 続くんだ」

と悲しみでいっぱいになり、

 

そこで目が覚めました。

 

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…あれ?

この夢は、一体私の何を調整し、

癒してくれたの?(笑)

 

せっかく、河合先生の本を

久しぶりに読んで、あらためて感動したのに、

やっぱり夢は、夢。

さっぱり意味がわからないんだなあ。

 

 

でも、夢は、

いつも意識だけで生きようとして、

いろいろな葛藤を「取り繕って」

生きている人間が、

 

寝ている間に、現実を離れて、

たった一晩のあいだに

ダイナミクスに深い所まで調整し、

生きる力を取り戻す、

すごい浄化作用を、無意識のうちに

行っているってことなんだそうです。

 

だから、変な夢を見たら…

 

やっぱり

「ありがとう」なんですね。

 

 

こころと脳の対話 (新潮文庫)

心理学者の河合隼雄先生と、 

相手が脳科学者の茂木健一郎さん

だからこそ、深まる会話。

 

「偶然を大事にすることの面白さ」とか、

「運命の相手に一目惚れする可能性」

のこととか、

夢分析」「箱庭分析」の話、

いろいろツボにはまるところがあります。

おすすめですよー。

 

では、みなさん、

今晩もどうか、自分を浄化してくれる

奇妙キテレツな夢を…!?

 

おやすみなさ〜い♡ 

 

 

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