新・東京イラストJournal

イラストレーターのさくらみの日常絵日誌

「原発メルトダウン」はドキュメンタリーだった

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WHOの「パンデミック宣言」がついに出た日、

私は別のショックで、かっ飛んでいました。

 

NHKスペシャル原発メルトダウン」を見て…。

   ↓

www.nhk.or.jp

 

増え続ける汚染水や、

中間貯蔵施設については、

今現在、2020年の切実な課題で

身近ですが、

 

正直、その元にあった原発事故の細かい

詳細については、9年の歳月を経て、

ほとんど忘れてしまっていました。

 

「えーと、確か…

 あのときは1、2、3号機がダメになって、

 そのうち2号機が一番大きな爆発をして

 今もいちばんダメージが大きいんじゃ

 なかったっけ?」

(正確には2号機は爆発はしていないです)

 

そして、デブリの溶けたものを処理する作業が

ものすごく遅れているのも、

「だって、素人が考えても、そんな簡単に

 処理できるもんじゃなさそうだし…」

という感じ。

 

海外発テレビドラマ「チェルノブイリ」も、

「これだけは見ておかなくちゃ!」と、

リアルな描写に吐き気を覚えつつ、

全話、見たのですが、

   ↓

チェルノブイリ公式サイト | 映画・海外ドラマのスターチャンネル[BS10]

 

それと同じレベル7とされている

福島第一原発事故については、

「えー! あのチェルノブイリ

 同じレベルにされるなんて…

 それはちょっとね…」と。

そこまでひどくないでしょー、的な。

 

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でも…

 

残念ながら、わが国の原発メルトダウンは、

レベル7と判定されてもおかしくない、

本当にひどい事故だったんですね。

 

まず1号機が、地震の翌日12日に水素爆発。

 

次に3号機が、地震の3日後の14日に水素爆発。

 

そして、これは記憶になかったのですが

運転休止中の4号機が、

地震4日後の朝に水素爆発。

 

しかも、このとき2号機は、実は、

ほかの原子炉よりさらに過酷な状態にあり、

爆発してしまったら、格納器ごと吹っ飛び、

汚染が一気に広範囲に広がって、

福島第2原発はもちろん、首都圏、

静岡県の東海第二原発辺りまで封鎖地域を

広げなくてはならない。

 

まさに「東日本壊滅」「首都壊滅」

その一歩手前まで来ていたというのです。

  

「あのとき、こんなにどんどん、

 爆発が連鎖してしまったんだ。

 こんなにひどい事故だったんだ…」

 

と、あらためてゾッとしました。

 

電源喪失から打つ手がどんどん失われ、

度重なる爆発で、次から次へと連鎖していく、

予想外の事態。

 

それでも、一所懸命、最悪の事態を

避けようとがんばってくださっていた

東電の方々。

 

でも、最後の最後で、

それに先駆けて水素爆発を起こした4号機の

爆発の衝撃のおかげなのか、何なのか…

異常音と共に、2号機のどこかが損傷し、

爆発の圧力が、予想外に漏れ出たおかげで、

格納容器が吹き飛ぶ爆発は起きなかった

というのです。

 

今思えば、これは「奇跡」ですよね。

実際、どこが減圧の原因になったのか、

今でもわかっていないそうです。

 

もちろん、現場の方々が、

命がけで努力してくださったことが

最後の最後に、秤を、奇跡のほうへと

傾けてくださったということも

間違いないでしょう。

 

ただ、

そのとき2号機から漏れ出た放射能だけでも、

この事故で放射能物質の最大の放出量と

なったのです。

 

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(昨日、咲いていた桜)

 

当時は私も、毎日、原発メルトダウン

ニュースを見ていたと思うのですが、

 

他にも、

現地にいた友人たちの気になる安否や、

繰り返し映像に流れる津波のひどさ…

 

そして東京もショックからまだ立ち直れず、

自宅もほんの少しダメージがあり、

(うちは細い水道菅が一本折れて、一部屋、

 水浸しになっただけですが…)

記憶のメモリーもいっぱいだったのか、

こんなに爆発が連鎖していったんだ

ということすら、すっかり忘れていました。

 

9年経ち、冷静になって、

あの頃はまだ発表されていなかった

様々な経緯も、明らかになった今、

 

危機一髪のメルトダウン事故が、あのとき、

日本で起こっていたんだということは、

あらためて忘れちゃいけない

と心に刻みました。

 

もっとも、原発がこんなに手に負えないものだ

とわかった今も、日本のエネルギー政策は

ほぼ変わっていません。

火山爆発や、大地震が、いつ起きても

おかしくない国なのに。

 

新型ウイルスの影響で、中国の大気汚染が

劇的に減ったというニュースがありましたが、

やっぱり、温暖化の深刻化を含めて、

今後日本が、世界が、動いていくべき方向は、

明らかですよね。

 

経済優先主義や、きっと、

私たちの中にもある小さな欲が、

それを阻んでいる。

 

新型ウイルスも、その気づきになれば

いいのだけど。

 

そしてもうひとつ。

 

今も、きっと自分たちの見えないところで、

たくさんの医療関係者の方が

命がけでがんばってくださっているということ。 

そのことを、忘れちゃいけないと

思ったのでした。

 

きっと、介護の現場で、

教育の現場で、保育の現場で、

いろいろなお店や、カフェ、飲食店でも、

今みんなが、精一杯の戦いをしている。

 

こんなときだからこそ、

誰かと、隣り合って座ったり、

おしゃべりしたりするときは、

不安や恐怖に支配されちゃうんじゃなく、

笑いとか、共感とか、息抜きとか、

そういうホッとするものを

大切にしていきたいですよね、人として。

 

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小さいけど、そういうぬくもりのある行動が

大切だと、切に思う今日この頃です。 

 

 追伸:

すっかり忘れていたのですが、

今、佐藤浩市さん主演で、ちょうどこの

2号機の危機の辺りが描かれた映画が

公開されているみたい。

吉田所長役は…渡辺謙さんですね。

     ↓

www.fukushima50.jp